世界一の古着大国日本

古着関連

こんにちはHIROTOです。http://twitter.com/@vintagehandsup

いきなりですが、世界一ヴィンテージ古着があるのは日本と言われているのをご存知でしょうか?

この記事では、何故ここまでヴィンテージ古着が日本に根付いたのかを、自分なりに解説してみたいと思います。

★この記事を書いている人★

HIROTO30 ♂

パキスタンで古着の仕入れを行い、メルカリ、BASEにて販売している古着屋。

90’sや人気のレギュラーも販売しているが、好きなヴィンテージ古着も販売。

1. 古着に価値を見出したのが日本の変態達

1980年代後半から90年代に日本へ訪れたヴィンテージ古着ブーム。

ヴィンテージのデニムから始まっていったようですが、誰がヴィンテージに価値を見出したのでしょうか?

世界にヴィンテージ古着というジャンルを築いたのも日本人だと言われています。

はっきりと誰とは言われていませんが、ヴィンテージ古着屋の老舗『ベルベルジン』の藤原さんが以前、店舗として動いていたのは『フェイクα』が初めではないかと、取材に対して答えていました。

その後沢山の日本人がアメリカに飛び、手当たり次第ヴィンテージデニムを買い漁ったのでしょう。

恐らく1年もしない頃には、1部のアメリカ人が『このデニムをやたらJapaneseが買うぞ』ということに気づき、この頃にヴィンテージ古着というコンテンツが生まれたのではないかと思います。

2. 何故日本人にヴィンテージがうけたのか?

日本人が価値を見出した話には触れたが、ビジネスとして成立するには需要が無ければならず、当時の日本人はヴィンテージの何処に魅力を感じ、受け入れていったのであろうか?

この記事を書くにあたり70年代後半~80年代の音楽、ファッションの流れを調べなおしたが、特に新しい発見はなかった。

これは1つの仮説にすぎないが、日本人がうんちく好きだから広まった説だ。

ヴィンテージ古着には沢山のうんちくが存在する。

ジップ、タグ、ボタン等のディテールで年代判別をしていく。

学習的要素をファッションに持ってきたのはヴィンテージ古着が初めではないだろうか?

勿論単純にカッコよかった。

それもあるだろう。ただこの細かいディテールによる年代解析、意見交換といったことが、日本人にハマったのではないか?

また、どこかでアメリカに対するコンプレックスもあり、羨望の気持ちも後押ししたのでは?

詳しい文献なんかがあるとも思えず、詳しいことは分かりませんが自分はこのあたりではないかと思いました。

3. 世界中からヴィンテージ好きが訪れるTOKYO

現在では世界的にもヴィンテージ古着という1つのジャンルが確立し、自分のように職業として関わる人間も数多くいると思います。

私自身はパキスタンで仕入れを行っていますが、その際にタイ人バイヤーに出会うことがあります。

実際に彼らが買っている金額を見ると、タイの経済発展のスピードを感じると共に日本が裕福であるという認識はそう遠くはないうちに変わるであろうとも感じます。

そうなってもしばらくは世界一ヴィンテージ古着を抱える国ではあると思うが。

世界的に有名な古着ディーラーであるラリ・マッコイン氏をはじめ世界のコレクターが訪れるTOKYO。

守るべきものなのかは分からないが、世界一ヴィンテージ古着のある街という響きは悪くない気がする。

ちなみに自分は栃木県。

4. 古着に抵抗のない若者

ファッションの中心にいるのはいつの時代も若者であり、販売する側も若者のトレンドはしっかり追っている。

その中心である若い世代の古着に対する嫌悪感は確実になくなってきている。

原因は『メルカリ』だろう。

古着を購入した経験のアンケートを今の30代と20代で取れば、10年のギャップがあるにも関わらず、20代のパーセンテージが高いのではないかと思う。

そして古着に触れる絶対数が上がれば、自然とヴィンテージ古着に興味がいく人数も伸びる。

つまりもう少しの間日本は世界一の古着大国のままではないかと思う。

だからこそ古着転売なんて副業もしっかり成立している。

確かに知識のみで成り立つ商売ではないが、日本のアパレル素人の知識量は実は世界的にも高い水準なのかもしれない。

5. 枯渇していくヴィンテージ

ここまでさらっとヴィンテージ古着に触れたが、実はヴィンテージ古着はかなり枯渇してきている。

はっきりとした定義は無いものの、基本的にヴィンテージと呼ばれるのは1980年以前の希少性の高いものがそう呼ばれる。

世界にヴィンテージ古着というコンテンツを楽しむ人が増えれば増える程、当然数の分配は小さくなっていく。

まだブームは来ていないが、中国でブームがきたら更に値段は上がり、なかなか手に入らないアイテムが増えるであろう。

ネット販売も充実していて、これだけヴィンテージ古着が簡単に手に入る日本。

楽しく賢くヴィンテージを楽しもう。