【敬礼?ほふく前進?】陸上自衛隊教育期間の流れ

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こんにちはHIROTOです。http://twitter.com/@vintagehandsup

この記事では主に陸上自衛隊に入隊後必ず受ける教育について、発信していきます。

自分は2009年4月~2013年3月までの4年間陸上自衛隊に勤務していました。

10年前の話になりますが、恐らく大きくは変わっていないかと思います。

この記事を読むことで、不安を作り出したり、払拭したりと良くも悪くも教育隊へ入隊してからのイメージを掴んでいただければ幸いです。

1. 前期教育と後期教育の2発

試験に合格して教育が始まりますが、基本的に前期3ヶ月後期3ヶ月の半年間が教育に充てられます。

※後期教育は職種により多少の前後

前期教育では陸上自衛官として出来なければいけないこと、知っておかなければいけないこと、陸上自衛官の基礎を学びます。

前期教育の終了後、陸上自衛隊には16種類(恐らく)の職種がありますが、それぞれのプロとなれるよう職種ごとに全国へ散らばり、専門的な過程となる後期教育がはじまります。

それでは前期教育から触れていきます。

2. とにかく分からないことだらけの前期

陸上自衛官としての基礎を身に付ける為の前期教育ですが、どんなことやるの?

例えば敬礼1つにしても、いつ敬礼してどのタイミングでおろすのか。

ほふく前進にしても、実は5種類を状況に応じて使い分けなけらばいけません。

扱う小銃もばらして整備、組み立てなんか初めは分かりません。

ほとんどの人は靴磨きやアイロンがけもしたことがない。

あまりにも細かくなりますので、この記事ではあまり詳しく書かずに1日の流れをメインに書いていきます。

前期教育中の1日の流れ

6:00 起床、点呼、布団上げ、食事

起床後すぐに点呼の為各部屋から人間達が駆け出し、点呼が終わると部屋へ戻り布団をピタピタにたたみ、朝食の為食堂へ駆け出します。

7:00 洗面、訓練準備

朝食が終わると洗面、トイレを済ませて、着替えて、訓練に向かう荷物の確認

8:15 課業開始

15分の国旗掲揚で課業開始ですが、その前には班ごとに整列し、上司から様々な話を受けます。国旗掲揚後に、訓練内容によりますが訓練場へと駆け出します。

9:00 訓練

10:00 訓練

所々に休憩が入ります。

11:00 訓練

状況により変わりますが、45~50分には訓練場から戻ってきて使用したものの格納。

12:00 昼食

班ごとに食堂に向かい昼食です。5分程で食べるイメージ。部屋に戻りタバコ吸ったり、午後の準備。

13:00 課業開始

13:00前には整列して、午前同様に上司が来るのを待ちます。指示を受けたら訓練場へ。

14:00 訓練

15:00 訓練

16:00 訓練

17:00の国旗降下で課業終了となりますが、班ごとの反省会や使用したものの格納などあり少し前後します。

17:00 課業終了、夕食、入浴

訓練で汚れたものから着替えて、班ごとに食堂へ向かい、食後は浴場へ。

18:00 靴磨き、アイロンがけ

訓練で汚れた戦闘靴と呼ばれるブーツの手入れ、迷彩服のアイロンがけをします。

19:00 洗濯、予習、復習

汚れた衣類の洗濯や、訓練の予習、復習。

20:00 対話帳の記入、翌日の準備

※ 対話帳とは教育中に班長と毎日交換ノートのような形で、反省点や楽しかったことから悩みなんかがあれば書いていいものです。

翌日の訓練内容によっては準備しておくべきものを揃えておきます。

21:00 ベッドメイキング、自由時間

朝の点呼後に布団を上げますが、就寝前には決まったやり方で、2段ベッドのバディーと呼ぶ相方と上下1つずつ、寝どこを作っていきます。

自分の中でやることが終わっていれば、スマホを使ったり、同期と笑ったりと自由に時間を過ごします。

色んな作業の効率化が進むにつれ、この自由時間を多く生み出せるようになっていきます。

22:00 清掃、点呼、洗面

細かい時間は忘れましたが22時付近に持ち回り場所の清掃、終了後には点呼で人員の確認。

洗面を終わらせて、就寝準備。

22:40 就寝

自衛隊の就寝は23時ですが、教育中は22:40に部屋の電気を消し就寝。

疲れてすぐ寝たり、ベッド上で隠れてスマホいじったり、班員とコソコソ話したりなどして、深い眠りにつき起床を迎えます。

このスケジュールの中に、連帯責任による腕立て伏せなどの罰が入る日が出てきます。

以上が本当に大まかではありますが、1日の流れです。

休日はどうするの?

教育中も同じく自衛官の休みは土日です。

外出も可能ですが、前期教育中は制服での外出となり、自衛官としての振る舞いに気を使わなければいけません。

自分はカバンに運動着などを仕込んで、外のトイレなんかで着替えていました(笑)

外出しない日は体力の向上を図ったり、靴磨きやアイロン、自由に時間を使っていました。

3. 前期が終わり後期教育へ

長いようで短い前期教育も終わり、いよいよ後期教育がはじまります。

前期教育中に自分の進みたい職種を決め、地元に近い方がいい等の希望も含めて、職種が決定。

勿論希望通りといかないこともあります。

職種が決まると全国各地の駐屯地に散らばるので、3ヶ月間多くの苦楽を共有した仲間ともここでお別れ。

各駐屯地のお迎えがそれぞれやって来て、1人また1人といなくなっていきます。

ここで泣かない人はほぼ0に近く、非常に男臭い風景がしばらく続きます。

新しい駐屯地へと向かうトラックの後ろで同期へ感謝のメールを送り、返信を受けしばらく泣いていました(笑)

4. 少し自由の増える後期教育

駐屯地に到着するとまた新しい同期達と対面し、新しいチームとして後期教育に望むこととなります。

1日の流れとしては訓練内容は変わるものの、基本的には前期と同じ流れです。

それなりに忙しいことには変わりありませんが、アイロンや靴磨きなんかも慣れてきているので、自由な時間が少し増え、時間の使い方に違いが出てきます。

この辺りから自由時間の使い方により、努力量の差が体力測定などの結果に出てくるかもしれません。

また前期では制服だった外出も私服となり、リフレッシュしやすい環境となります。

部隊の特徴、その期の上司の面々で変わるかと思いますが、前期よりは気持ちにも余裕があったと記憶しています。

また職種にも寄りますが後期教育では男女混成の班となり、話し合いも色んな目線からの考えが集まり、一致団結して後期教育を乗り切っていきます。

そして無事に教育が終わると、そのまま駐屯地内の部隊に配属されることになります。

5. まとめ

少しは教育の流れを掴むことができたでしょうか?

前期教育の初めはとにかく分からないことだらけで、主体的に動く余裕がなかった印象でした。

前期の途中、後期教育ではやるべきことの優先順位も見えていき、しっかりと自分の考えも持ちながら訓練に望むことができていたと思います。

体力面のしんどさのイメージがある自衛隊ですが、同期の数も多く『彼が頑張っているなら俺も。』という感じで乗り切っていくことは難しくありません。

個人的には、前期の1番最初が時間を上手く作り出せないので、少ししんどいのかなと思います。

ですが自分にとって、自衛隊の教育隊時代は良い思い出となっています。

これから入隊前にしておくと良いことなどの情報も発信していこうかなと思います^^